細胞膜透過ペプチドの結合により、ラッソペプチド抗菌薬の活性と抗菌スペクトルが拡大
- シトロシンやミクロシンJ25などのラッソペプチド系抗生物質は細菌RNAポリメラーゼを阻害するが、細胞内への侵入を膜トランスポーターに依存するため、抗菌スペクトルが狭く、耐性も生じやすい。
- ループ部位に細胞膜透過ペプチドを結合させたところ、試験したグラム陰性のESKAPE病原菌4種すべてに活性を示し、未修飾の親ペプチドよりも強力であった。
- 大腸菌での取り込み解析から、このコンジュゲートはトランスポーター依存的な経路と非依存的な経路の両方で細胞内に入ることが示された。
💡 ポイント
グラム陰性ESKAPE 4種すべてで活性が出たことは、律速だったのがRNAPファーマコフォアではなくトランスポーター依存的な取り込みだったことを示唆する。ただ、カチオン性CPPは荒っぽい解決策で、血清タンパク結合、プロテアーゼ感受性、哺乳類細胞膜への影響が気になる。ループを改変してトランスポーター認識を高める方向より優れるかは、選択性指数と安定性データ次第。スレッド構造のスキャフォールドへの導入自体は合成的に取り組みやすそうだ。