ドッキングの乱数シードを変えるだけで、上位候補の顔ぶれが入れ替わる
- LIT-PCBAのMTORC1を対象に、少数のリガンドでAutoDock Vinaの既定パイプラインを、乱数シード・探索ボックス位置・プロトマーだけ変えて再実行する監査を行った。
- シードやボックスのずれは上位候補の一部を入れ替えたが、プロトマーの違いでは変化がなく、入れ替わりは少数のリガンドに集中していた。
- 複数シードの多数決は計算量が数倍になり、それでも個々の実行すべてと結果が食い違った。
- 著者は、これは再現性の評価であり、結果の正しさを示すものではないと強調している。
💡 ポイント アブストラクトに基づく見解
複数回の多数決でも個々の実行すべてと食い違うなら、候補リストの一部はシード運に左右されており、どの実行も、多数決の結果さえも安定した基準にはならない。Vinaを既定設定で一度回した結果をそのまま候補リストとして扱っている人への警告になる。プロトマーで変わらなかった点は安心材料だが、単一ターゲットで少数のリガンドにすぎず、再現性は正しさの保証でもない。複数回実行して、順位が不安定なリガンドだけ目視確認に回す運用が現実的だろう。