チオフェン連結ヌクレオチド類縁体がマラリアのプリン再利用酵素を選択的に阻害
- 寄生虫のHG(X)PRTは活性部位がヒト酵素とよく似ています。そこでモデリングと配座解析を使い、リン酸模倣基の向きを定める剛直なチオフェン骨格を導入しました。
- C5位のスルホニル基で活性が大きく伸び、熱帯熱マラリア原虫の酵素に対して非常に強い阻害剤が得られました。リード化合物66はヒト酵素に対する選択性も高い化合物です。
- リンカーの長さで種ごとの好みが変わり、三日熱マラリア原虫には化合物63が最も強く作用しました。ただ細胞での活性は弱いままで、細胞内送達やプロドラッグ化が残された大きな課題です。
💡 ポイント アブストラクトに基づく見解
酵素ではナノモルの活性が出るのに細胞では弱い、というのはリン酸模倣体にありがちな落とし穴で、親和性を稼ぐ荷電基が膜透過性を犠牲にします。プロドラッグに投資する前に、細胞での落差が取り込み不足によるのか、サルベージ経路の高い流量との競合によるのかを見分けるべきです。同じ酵素を狙う従来のアシクリックヌクレオシドホスホネート類との比較も要ります。