ACOD1阻害薬ERG344がマウスの大腸炎を軽減し腫瘍も抑制、遺伝子欠損の知見とは対照的
- ERG344はイタコン酸を産生する酵素ACOD1を阻害し、エンドトキシン血症マウスと炎症を起こした大腸組織でイタコン酸を低下させた。
- Acod1欠損マウスの結果とは異なり、本化合物は急性DSS大腸炎を軽減し、その効果にはACOD1が必要であった。初期には未熟な単球の流入が減り、成熟好中球が蓄積した。
- 同系腫瘍モデルでは、投与により生存が延長し、腫瘍浸潤リンパ球と樹状細胞が増加した。
- 単一細胞データでは、ACOD1はインターフェロン刺激を受けた未熟単球と成熟途上の好中球に関連しており、骨髄系細胞の動員と成熟に共通して関わる可能性が示唆された。
💡 ポイント
薬剤とノックアウトの結果が食い違う点こそ、最初に掘り下げたい。急性の阻害と生涯にわたる欠損では発生過程での代償が異なり得るため、標的の妥当性は薬理学的データに懸かっている。ACOD1依存性の対照はオフターゲットの否定に役立つが、先へ進める前に、有効用量での曝露量と、効果に紐づいた組織中イタコン酸レベルを確認したい。