ビニルスルホンアミド連結シスプラチンがPKM2を架橋しフェロトーシスを誘導
- DNA以外のタンパク質にも作用するよう、共有結合性のビニルスルホンアミドを備えた白金(II)錯体が設計され、競合的ケモプロテオミクスにより、主要化合物Pt1の直接の標的がピルビン酸キナーゼM2と同定された。
- システイン近傍のポケットへの結合では、白金の配位子交換と共有結合による固定が組み合わさり、PKM2のオリゴマー形成が妨げられ、核内移行が促される。
- その後、ミトコンドリアの酸化ストレスで増強されたPKM2-HMOX1経路を介してフェロトーシスが進行する。
- 異種移植モデルでは、シスプラチンに匹敵する抗腫瘍効果を示し、肝毒性は低かった。
💡 ポイント
Pt(II)弾頭にビニルスルホンアミドを重ねた二重求電子設計なので、まず気になるのは選択性だ。PKM2には反応性システインが複数あり、Pt自体もグルタチオンなど軟らかい求核剤すべてに反応する。ケモプロテオミクスで標的が一つに絞れたのは心強いが、架橋のストーリーを信じるにはシステイン変異体とPtを外したビニルスルホンアミド対照が欲しい。合成は容易、機構は雑然としている。
Cisplatin Conjugated with Vinylsulfonamide Cross-Links Pyruvate Kinase M2 to Trigger Ferroptosis ↗