プロリンリンカーを備えたテクネチウム99m標識ニトロイミダゾール系トレーサー、腹部バックグラウンドを抑えて腫瘍低酸素を描出
- 異なるプロリン系リンカーを用いて、低酸素を感知する2-ニトロイミダゾール系リガンドを2種作製した。腹部臓器への不要なトレーサー集積を減らし、画像のコントラストを高めることが狙いである。
- テクネチウム99mと各種コリガンドで標識し、いずれもin vitroで良好な安定性を示す6種の錯体を得た。
- 最有望の錯体は、担がんマウスで低酸素選択的な細胞取り込み、良好な親水性、高い腫瘍集積、腸と肝臓での低いシグナルを示した。体内分布試験とSPECT/CTで確認されている。
💡 ポイント アブストラクトに基づく見解
腸のバックグラウンドが下がったのは、本当にプロリンリンカーのおかげなのか。Tc錯体全体の親水性によるものではないか。対照実験がなければ後者だと見るが、それでも親水性を調節できる手がかりになる点は有用だ。2-ニトロイミダゾールは実績ある低酸素認識ユニットなので、新規性はリンカーとコリガンドの選択にあり、6種の錯体は構造活性相関を見るのに十分な規模である。