カチオン安定化置換基で自己脱離型リンカーの薬物放出を大幅に高速化
- 活性化後の自己脱離型リンカーの放出が遅いと、薬物が活性化部位から拡散し、空間的な精度が落ちる。生じるカチオンを安定化する置換基を加えて、放出を速めた。
- DFTで求めたイオン対中間体の安定性は実測の一次放出速度とよく一致し、設計の指針になった。リンカーと薬物の結合体の脂溶性も、見落とされてきた速度因子だと分かった。
- 高速化したリンカーをパルボシクリブに適用すると、放出が改善し、放射線に依存した酵素阻害と細胞周期への影響も確認できた。
💡 ポイント アブストラクトに基づく見解
DFTのイオン対エネルギーが実測のkと並ぶなら、ベンジルカルバメートを作る前にパラ置換基をin silicoで絞れる。そこが実用的だ。代償も気になる。カチオンを安定化する電子供与基は血漿中のリンカー安定性を落とす恐れがあるし、脂溶性の効果には凝集や溶媒和の交絡もありそうだ。放出速度と併せて血清中半減期が示されればかなり判断できるが、ペイロードがパルボシクリブ一つでは検証として狭い。
Engineering Rapid Payload Release Rate in 1,6‐Elimination Processes of Self‐Immolative Linkers ↗