高鉄食がマウスでドキソルビシン心毒性を軽減
- マウスにドキソルビシンを数週間にわたり毎週投与し、通常食または鉄強化食で飼育して、心機能、組織像、ミトコンドリア、鉄代謝関連蛋白を調べた。
- 鉄強化食群では生存と心機能が良好で、線維化、アポトーシス、酸化ストレスも少なかった。
- ドキソルビシン投与心ではフェロトーシス関連の遺伝子発現変化と鉄動態の乱れ(TFR1・NCOA4上昇、FTH1低下)がみられ、食餌によりその多くが是正された。
💡 ポイント アブストラクトに基づく見解
鉄過剰はアントラサイクリン心毒性の古典的な増悪因子なので結果は直感に反し、用量とベースラインの鉄状態が決定的に重要になる。モデルは腫瘍のないマウスにドキソルビシンを投与したもので、鉄が抗腫瘍効果を変えるかは未検証だ。腫瘍医が最初に問う安全性の論点はそこにある。現時点では心臓の鉄動態に関する機序上の手がかりにとどまり、防御策とは言えない。