メサドンと合成カンナビノイドの併用で心再分極が悪化、見過ごされた致死リスクの可能性
- 合成カンナビノイドが検出された死亡例の記録では、QT延長リスクを持つ併用薬として最も多かったのがメサドンで、併用例では致死に至ったメサドン濃度が比較的低い傾向がみられた。
- モルモット摘出心では、メサドン単独でQTcが延長した一方、5F-ADB単独では変化せず、両者を併用すると延長がさらに強まった。
- in silicoおよびパッチクランプ解析では、5F-ADBのhERG阻害は弱く、相互作用は直接的なチャネル遮断だけでは説明できない可能性が示された。
💡 ポイント アブストラクトに基づく見解
5F-ADBがhERGをほとんど阻害しないのにメサドンのQTc延長が増幅されるなら、単純なチャネル遮断では説明がつかない。まず調べたいのは薬物動態で、このカンナビノイドがCYPを介したメサドンのクリアランスを阻害し、遊離型の曝露を押し上げていないかだ。また死後血中濃度は再分布の影響を受けやすく、致死濃度が低いという所見は、メサドン単独例との対照を揃えないと根拠にしにくい。