承認済みCOMT阻害薬トルカポンとエンタカポンが、ヒトニューロンで変異型タウの凝集と伝播を抑制
- 承認済みのCOMT阻害薬であるトルカポンとエンタカポンについて、病原性のP301変異タウを中心に、タウ凝集への作用を調べた。
- 無細胞系では両薬とも用量依存的に凝集を抑え、P301Sタウは野生型より感受性が高く、SPRでの結合も強く、ドッキングのエネルギーも良好だった。
- いずれかの薬と形成させた線維は、SH-SY5Y細胞でオリゴマー化とリン酸化を起こしにくく、トルカポンの保護効果の方が大きかった。
- 線維を播種したhiPSC由来ニューロンに後から薬を加えると、不溶性タウとリン酸化が減少し、明らかな毒性はみられなかった。
💡 ポイント
無細胞系とニューロン系の用量反応は、実際にどの濃度を必要としたのか。タウ抑制が数十マイクロモルの域にあるなら、耐容できる用量での脳内遊離濃度はおそらく届かず、トルカポンは肝毒性の懸念から安全域がもともと狭い。hiPSC播種モデルはヒト由来の読み出しとして悪くないが、本当にタウに作用していると言うには、COMT非依存のコントロールが欲しい。