総説:KAT6A阻害薬、ツール化合物から第III相試験へ

  • 本稿は一次研究ではなく、がん治療を目指すリシンアセチルトランスフェラーゼ(KAT)阻害薬が、ツール化合物から多数の臨床候補へと進展した経緯をまとめた総説(パースペクティブ)である。
  • KAT6Aの構造生物学と、アシルスルホニルヒドラジド、[1,2,4]チアジアジン、ベンゾイソオキサゾールスルホンアミド系阻害薬の構造活性相関を概説している。
  • 最も開発が進んだKAT6A阻害薬プリフェトラスタット(PF-07248144)は2025年に第III相に入り、治験中の阻害薬の動向や臨床上の課題・機会にも触れている。
💡 ポイント

無関係な3つのケモタイプが同じMYSTファミリーのアセチルトランスフェラーゼに収束している点が面白い。アシルスルホニルヒドラジド、チアジアジン、ベンゾイソオキサゾールスルホンアミドはいずれもアセチルCoA結合部位に入っていると考えるのが自然で、SARの主戦場は活性ではなく他のMYSTメンバーに対する選択性だろう。プリフェトラスタットの第III相到達は、この極性でスルホンアミドに富む化学空間をドラッグライクに仕上げられることを示唆する。

A KATing Edge Perspective on KAT6A Inhibitors as Anticancer Agents ↗