プレプリント:アバプリチニブ由来ニトリル類縁体がKITの触媒リジンを認識
- 未査読のプレプリントによれば、研究者らはアバプリチニブのピリミジン骨格をニトリル置換芳香環に替え、耐性変異の影響を受けにくい可能性のあるKITの触媒リジンをアンカーとして使うことを狙った。
- 結晶構造ではニトリルがこのリジンに向き、ATP結合部位内でリガンドの配向が変わったが、一部の変異体を含めキナーゼ阻害活性は保たれた。
- スクアリン酸エステル類縁体は時間・濃度・pHに依存してKITを共有結合で標識し、ATP部位が占有されると最初の標識反応が抑えられた。
💡 ポイント
ニトリルが触媒リジンに届く設計は、ゲートキーパーや活性化ループの変異を回避する巧い手だが、ATP部位での配向変化によりアバプリチニブの選択性が損なわれている可能性が高く、まずキノームパネルを見たい。スクアリン酸エステルは弱点で、加水分解を受けやすく、表面のリジンにも当たりやすい。ATP競合的な標識は、バッファーだけでなく細胞内でも成り立つのか。
Structural Basis for Nitrile-Directed Recognition of the Catalytic Lysine in KIT ↗