共有結合性キナーゼ阻害薬の総説:EGFR、BTK、FGFR、JAK3を網羅
- 本論文は一次研究ではなく総説であり、承認済みおよび開発中の共有結合性キナーゼ阻害薬35種を対象としている。
- ATP結合部位近傍の非触媒性システインを標的とする4ファミリー、すなわちEGFR(Cys797)、BTK(Cys481)、FGFR(Cys488)、JAK3(Cys909)に焦点を当てている。
- 各阻害薬について、発見の経緯、結合様式、構造活性相関、臨床適応、合成経路を整理し、オフターゲット毒性やEGFR C797Sなどの獲得耐性にも触れている。
💡 ポイント
システインは4つでも、リスクの性格はまったく違う。BTKのCys481とEGFRのCys797は検証済みのハンドルだが、C797S変異が弱点を露呈した。求核基を失えば弾頭戦略そのものが崩れるので、可逆型やアロステリックのバックアップが要る。JAK3のCys909は、ATP部位結合剤では得にくいアイソフォーム選択性をもたらしうる点で面白い。ただしアクリルアミドのキノーム全体への反応性は、依然として毒性面の懸念だ。