リルゾール代謝物のヒドラジン置換でCK1δ阻害薬シリーズを構築

  • リルゾールの主要代謝物であるヒドロキシルアミン体はALSでTDP-43をリン酸化するCK1δへの阻害活性を保ったが、化学的に不安定で神経細胞毒性も示した。
  • ヒドロキシルアミンをヒドラジンに置き換えると活性が高まり扱いやすいベンゾ[d]チアゾール系列が得られ、分岐アルキル基とベンジル基が総合的に良好だった。
  • ドッキングと分子動力学計算から、ヒンジ領域のGly86との水素結合が1本増えることが活性向上の要因と示唆された。
  • 最良化合物はATP競合型で標的に直接結合し、受動的なBBB透過性とGSK3βに対する予備的な選択性を示したが、酸化ストレスモデルでは神経保護作用を示さなかった。
💡 ポイント

NHOHからNHNH2への置換は巧い一手だ。水素結合の供与・受容パターン(とGly86へのヒンジ追加接触)を保ちつつ、不安定で毒性のあるヒドロキシルアミンを回避できる。ただしヒドラジンにも反応性やMAO・アルデヒド付加体といった別のリスクがあるので、早めにキャップか環化を検討したい。標的結合を示しながら神経保護が出なかった点は、CK1δ阻害活性だけでは足りないことを示唆する。

Riluzole‐Derived Benzo[d]thiazoles as CK1δ Inhibitors for Amyotrophic Lateral Sclerosis‐Related Neurodegeneration ↗